中居さんの事件から見る、理念型経営の会社の重要性
1/17のフジテレビの社長の会見で中居さんのフジテレビ社員との揉め事についての内容でした。多くの方は当事者間で解決しているからで片付けますが、これは会社の重要な取引先と社員のトラブルです。会社に知らせずに当事者間で解決しており、事後報告という形でしたら会社的には問題ないでしょうが、社長の会見ではことの経緯の相談を受けているところでの対応だったようです。つまりこの9000万の対応は会社ぐるみで被害者を丸め込んだということでしょう。
理念型経営の会社ならば
文春の内容がほぼ正しいという会見でしたので、佐々木恭子アナはことの経緯を聞いていたということです。そして社長まで話が言っているということは、佐々木さんからダイレクトに社長に行くわけではありません。佐々木さんはアナウンス部長ですから、まずは統括部長、統括部長から常務、常務から専務、専務から社長という流れでしょう。つまり単純に5人は知っているということです。多くは社長の意思決定に従います。ここで問題になるのは、会社と重要な取引先(中居さん)の場合の多くは、目先の利益を考える行動をしてしまいます。そして学歴レベルの高い人ほど理性が発達しているので理屈が重視されてしまいます。サラリーマン意識ではなく、論理で解決してしまうんです。ですから社長の論理が当事者にとって良いと判断された内容であれば、理屈上で納得しているのでみんな当事者にとっていいと勝手に判断してしまいます。大事なことはその理屈の根本的な判断基準なんです。
フジテレビの場合は、社長や一部の人の価値観のみでその判断を照らし合わせる作業ができていないんです。だから理屈が合えばそれでみんなが納得します。その典型が記者会見のやり方です。おそらく社長の意見がその他のイエスマンを生んだのでしょう。記者クラブの人たちしか入れないや、動画はNGなど、まさに村意識の発想です。周りがNOとすら思えないようになるんです。かたや理念型経営の会社は行動指針が明文化されています。その明文されたものと今回の判断のズレがないかを判断します。理念型経営の会社は社会的な規範をきちんと守る努力をします。大きな違いは個人(個人の集団)の判断と明文化されている判断の違いなんです。ですから理念型経営の場合は、末端の佐々木アナでも異論を唱えれます。理念と異なるということだけで、異論が言えるんです。しかし判断基準が明確でないとどうしても理屈重視の行動になり、会社の判断が正しく見えてしまいます。実は会社の判断は個人の人たちの判断に過ぎないんです。
こういうセンシティブな内容は公に取締役会で話をできる内容ではありません。よって一部の人たちで決めていたのでしょう。だからこそ個人の集まりの判断になってしまいます。理念に沿った行動ができればおそらくこういうことにはならなかったのでしょう。お金で解決すれば犯罪者はテレビに普通に出られるなんて子供でもおかしいとわかりますからね。理屈が9000万で納得すればこの事件を公にする必要はないという変な理屈です。被害届を出さなければ刑事事件にはなりません。でもそれが犯罪かどうかを会社が決めることではありません。会社は警察ではありません。だからこそ隠蔽してはいけないんです。しかも自分の家族を傷つけた人といつまでも取引を続けるなんて論外なんです。
理念型経営の会社
京セラやJALはフィロソフィーを作っています。このフィロソフィーは冊子になって事細かに行動指針が書いています。これを末端の社員は守れるのは全体の5%ほどのことでしょう。でも社長は100%守らなければいけません。だから理念型経営になるんです。
パナソニックは石油ファンヒーターの死亡事故で、当社の責任はないにもかかわらず、亡き創業者の松下幸之助の「企業は社会の公器である」という考えから、当時の社長の中村さんがテレビコマーシャルを全て回収のコマーシャルに変えました。当時はこれがすごいインパクトとなり、今も企業の製品についてのトラブルがあれば製品の危険を知らせるCMに変わる流れを作りました。
ジョンソンエンドジョンソンのタイレノール事件も同様です。自社製品の事故から消費者に対して自社の製品を使わないでというCMを流しました。
このように理念型経営の会社は自社の利益は消費者の利益という考えがあるんです。消費者の利益は従業員の利益という考え方です。おそらく、松下幸之助さんや稲盛和夫さんなら絶対にこのような判断はしません。この中居さんの事件は個人の問題ではなく、会社の問題だと考えて就活してください。
会社存続の分岐点
今回の件でおそらく週刊文春の記事はほぼ合っているのでしょう。女子アナを取引先に同行させて接待させることは問題ないと思います。それはもちろん料理店の個室やホテルのレストランなど人の目が行き届くところです。しかしそれがホテルの一室でしかも当事者と2対2などまるで合コンのような扱いにさせるのは、もう性接待とnearly equalです。会社は社長で決まります。社長の判断で会社は簡単に潰れます。ニアリー性接待のある会社が存続できるんでしょうか?こんなことは普通の会社ではわかりません。それを防げるのは理念型経営の会社です。是非理念型経営の会社に就職しましょう
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