王道経営をしている企業選び。
みなさん~、こんにちはー。大阪の就活塾、内定コーチング関西校です。
内定塾流 企業選び 王道経営企業
王道経営とはいわゆる理念経営をしている企業です。王道経営をしているとどうなるのでしょうか?元ジョンソンエンドジョンソンの社長の新将命先生が言われるのが、経営には王道、覇道、邪道、無道の経営があります。王道経営というのは、その名の通り社会に必要とされ、個人のスキルに囚われず道徳経営をきちんとしている企業です。それでは覇道経営、邪道経営、無道経営のそれぞれははどのような経営でしょうか?
①覇道経営、邪道経営、無道経営、②王道経営、③王道経営の企業例、④王道経営企業を学生がどう見極める。
覇道経営、邪道経営、無道経営とは
覇道経営
覇道経営は1代で終わる会社です。その典型がダイエーです。流通のオレンジ革命と言われ、圧倒的なマンパワーで周囲を圧倒していきます。まさしくラオウですね。ライブドアのホリエモンさんも同様です。風の勢いだけでなく人間の勢いもつき、どんどん突破していきます
邪道経営
まさしく強欲経営です。儲けばかりを追求します。儲けばかりに進んでいくとその会社は必ず不祥事を起こします。東芝や三菱自動車、オリンパスなどですね。
無道経営
無道経営とは何もしないということです。これは子会社にありがちです。子会社の社長が定年まで残り2年ほどなら、このまま何もなく無難に定年を迎えたいという社長です。社長がそうならば、その会社の重役は従わざるを得ません。なぜならその社長は親会社から出向してきているわけです。
それぞれ学生さんが選ぶ企業でその企業が王道で、どの企業が邪道かはわかりずらいと思います。王道経営についてもう少し詳しく書いていきましょう
王道経営
王道経営とは道徳経営であり理念経営です。経営者自らが道徳を大事にしております。
そして近江商人の「三方良し」売りてよし、買い手よし、世間様よし。だけでなく「新三方良し」も大事です。「新三方よし」は本田宗一郎が考え出した言葉とも言われています。「作ってよし」とは製品・品質よし、サービスよしということです。取引先、地域社会に貢献できています。「売ってよし」とは売り手よしということで、適正な利益で、適性に従業員に還元されます。「使ってよし」とはお客様の満足よしです。
王道経営の企業の特徴として
①理念を元に意思決定している
②顧客満足を重視している。③チャレンジ精神がある。
④独自性を追求している。⑤遠大で壮大な目標がある。⑥実効性を最重視している。
⑦人を大切にしている。⑧社員を惹きつける社風がある。
⑨コア・ビジネスから離れない。⑩「もう」ではなく「まだ」の基本姿勢である。
ですので従業員さんが輝いています。自社の仕事に誇りを持っています。目標作りが主体的な目標作りです。社会的使命が明確になるので、目標が「やりたい感」に変わるのです。そしてそのようなことを共に考えていきます。やりたい感が「やってみたい感」に変わり、また「やりたい感」になりどんどん前進していく組織ですね。
さらに王道経営の特徴が顧客満足の上をいく、顧客感動です。購入した製品がよりいものというだけでなく、その上をいく「この価格でここまでできる感」です。そういう商品やサービスに人は感動していきます。この落とし穴は、無意味な機能の多さに陥りがちです。一昔前の商品は機能が多岐にわたっていました。消費者はそんなたくさん機能はいりません。必要な機能が大事なのです。電子レンジならば電子レンジに特化した深堀機能が欲しいのです。この顧客感動は、企業の収益性を高めます。無意味な価格競争が一番企業を苦しめます。
王道経営の企業の例
王道経営は実は覇道経営と似ているところがあります。ですから王道経営と邪道経営の区別はつきやすいのですが、覇道経営との見分けはつきにくいのです。王道経営の特徴の一つには長命企業であることはそうですが、例えば、新しく出てきて成長した企業が全て覇道かというとそうではありません。ソフトバンク、楽天などは典型的です。いち早く巨大企業に成長し、どんどん吸収合併を繰り返しています。どの企業でも、M&Aを繰り返し成長しています。ソフトバンクだって、楽天だって、トップのイメージが強すぎます。ある意味覇道かもしれません。京セラの稲盛さんだって、M&Aをして吸収した会社の立て直しに苦労しています。そこであみだされたのがアメーバー経営です。それぞれの部門ごとに経営責任を持たせるわけです。小さな会社の集まりが巨大企業になるという発想です。松下さんも事業部制として権限委譲しています。どちらも経営に責任を持たせるやり方です。この仕組みはいろいろな企業で取り入れられています。ファーストリテイリングだって世界企業になった今でも中小企業の体勢のままであると言い続けています。
王道経営の企業は地域に信頼されています。信頼されるということは地域に必要とされるのです。その典型的なものが、伊勢の名物、赤福餅や北海道の白い恋人です。赤福は賞味期限の偽装をしました。当時は本当にマスコミにたたかれました。白い恋人も同様です。北海道のお土産と言えば、まずは石屋製菓の白い恋人が思い浮かぶことでしょう。企業としての赤福は、伊勢神宮脇の「おかげ横丁」という観光商店街を創った立役者でもあります。石屋製菓も地元のJリーグチームを育て上げ観光産業に大きな功績のある企業なのです。ですから地元に信頼されているので、1回の間違いは多めに見てくれるのです。それが王道企業の強みです。かたや雪印は地元に信用がないから、不祥事でつぶれてしまいます。地元が助けよう、不祥事はしたけど人間のすること多めに見よう、とか今までの地域での功績が評価されます。
そういう会社には地域と芽生える「品格」がついてきます。それがブランドでもあります。企業はいきなり大きくはなりません。地域に愛されてどんどん大きくなるのです。1回の不祥事でつぶれるようではやはりその企業はある意味邪道だったのでしょう。伊藤忠商事の丹羽宇一郎さんも社長の時に巨額損失を計上しました。ずっと抱えていた負債を一気に計上することで後の経営がスムースになり従業員もやる気があがる、ただ、一気に計上すると破綻する可能性の方が高かった。でも正義を貫いたわけです。これも王道経営です。それが企業の品格に繋がり、従業員の成果が成果として評価されるようになります。伊藤忠はもともとは近江商人です。この三方良しが巨大企業になってもあり続けるのが強みです。
王道経営企業を学生がどう見極める
学生さんがいろいろな資料を基にこれは王道、これは邪道と見極めることは困難です。ですからその方法はただ一つ、直接会う、つまりOB訪問です。上記の特徴を社員さんに直接会って確かめます。王道経営と覇道経営の共通している点は従業員がビジネスマンという事です。結果にコミットしています。結果の出し方を重視しています。かたや邪道経営は結果にコミットしていますが、結果のみが優先されます。ですからあった時に王道経営の社員さんは人を大事にします。三井物産、三菱商事、伊藤忠に行く学生さんはよく時間を割いてくれて添削までしてくれてとより喜びます。邪道経営の社員さんは合ってもあり来たりの話しかしません。実際学生に合うよりも顧客に合った方が結果に結びつきますから。王道経営と覇道経営の従業員さんの見分け方は、やはり質問でしょうね。理念を大事にしているか、理念の大事さをきちんと教育されているかを節々に感じ取るしかありません。どこの会社も理念は掲げています。しかも大きくなればなるほど理念の大事さを学習していきます。そしてHP上には立派、理念がのります。しかも真似して手帳にします。覇道と王道の大きな違いは、その理念を従業員さんに教育している時間を割いているか否かです。その時間を割くことが王道経営の会社にはよくあります。そういうことはOBさんにしか聞けませんからね。
また、覇道経営の会社には勢いがあります。だから授業員さんにも勢いがあります。学生さんでしなければいけないのは理屈をつけるのではなく、感覚を養ってください。なんとなくこの人は、とかオーラがとかそういう何気ない部分を養うとあった時にわかりやすいと思います。そのために本物の人と出会うということです。そういう習慣をつけてください。王道経営の会社には品格があります。だから従業員さんにも品格がついています。だからそういう感覚を身に着けることも学生時代は大切です。
資格試験にばかり学生さんがとらわれていると資格に頼った考えになぅてしまいます。資格というのは学生時代にがんばったことがあって初めて+αになります。公認会計士や弁護士、宅建などの資格はもちろん高い資格でそれだけで有効ですが、それ以外は学生時代頑張ったものがあって初めて+αの効果がでます。トーイックは必要ですが、990点あるから、就活は大丈夫という事はありません。そこを履き違えている学生さんも多いので、注意してください。学生時代に力を入れたことがあるから、それを仕事で活かせます。会計士や税理士、弁護士や宅建は資格がないと仕事ができませんから価値が高くなります。例えば、漢字検定が仕事に直接結びつくかは微妙です。ただ1級は別です。トップは何においてもすごいことですから。
まとめ
王道経営していると、業績が上がっていきます。従業員が活気づいて、自ずと自ら考えて行動していきます。王道経営の共通しているのは長命企業であるということです。企業選びの一つのは判断基準として社歴の長さを意識しましょう。しかし王道経営の企業だっていつ邪道にかわるかわかりません。経営は人の集まりがしていきます。だからこそ学生さんは今のうちにいろいろな企業の栄枯衰退を勉強しておきましょう。
≪斎藤塾長のプロが指南の就活の極意≫
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